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ピーチメルバ

ピーチメルバ
初めての綿雪の街でとの連作です)

歩きながら私は
ほんのさっき一緒に食事した店の
メニューの後ろのほうにあった
ふんわりと柔らかい
桃のデザートを思い出していた

半分に切られた桃は
つるりと滑らかに光り
バニラの風味で大事に煮られ
カスタードソースの中に
真っ赤な木苺とともに
静かに佇んでいた

スプーンですくえるほどに
やわらかく煮えた桃を
口に運んで
舌でそっと押してつぶすと
甘く柔らかい幸せな味が
体全身に染みとおりながら
喉を滑り落ちる

甘く柔らかく
頬の内側がきゅっとへこむ
甘酸っぱい風味

見た感じは
お世辞にも特別ではなくて
あまりにも普通で
地味でありふれているけれど
手にとって
口にしてみなければ
そのおいしさは誰にもわからない

幸せなんてものも
これと似ているのかも知れない

すれ違う見知らぬたくさんの人
一人として同じ人がいないのと同じで
みんな違う想いの形があって
人にはそれぞれ見えない幸せがある

人の数と同じだけ
違った形の
幸せの数がある

それは一皿の料理と似ていて
素材や手法は似ていても
出来上がるものは同じものではない
幸せ」も言葉自体似てはいても
それぞれすべて違うのだ

甘かったり にがかったり
すっぱかったり スパイシーだったり

いろんな味がある
楽しさやせつなさ
その味を楽しめる者だけが
幸せを味わえるのだろう

初めて訪れた街
君以外誰も知る人がいない
綿雪が降るにぎやかな雑踏の中

ピーチメルバの香りがかすかに残る
あたたかい君の
腕の中にいる幸せ

201202

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テーマ : ある日の風景や景色
ジャンル : 写真

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プロフィール

藍音ななを

Author:藍音ななを
詩作の長いブランクを経て1995/11から散文
2006/9から詩を書き続けています。
空と雨を何よりも愛しています。

血液の82%はコーヒーでできています。
きっと できています。

写真撮影は注釈がないものについてはすべて
撮影者:藍音ななを
撮影機:au Win W41K(携帯by京セラ)
2008/2からau Win W61CA・softbank 940SH
2016/7からau TORQUE G03
を通して私の目が見た世界です。

著作権は放棄していません。
無断転載/無断引用/複製は固く禁じます。

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ネット詩誌 MYDEAR所属
福岡県詩人会所属
日本史人クラブ所属

2013.6.9 藍音ななを
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