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酸漿(ほおずき)

酸漿(ほおずき)

お盆が近いからと
が酸漿を買ってきた

朱と緑が目に鮮やかで
季節の彩りを目で楽しむ

そういえば子供の頃
お盆になると酸漿で遊んだものだ

鮮やかな朱色の苞を
ぺりぺりと四つに裂くと
夕日のような果実がまろび出る
その果実を柔らかくなるまで揉んで
生り口からはずす

うまく揉んで柔らかくしないと
皮が破れて種が迸り出て
使えなくなるから
丁寧にやさしく注意深く
ほよほよとするまで揉み
そっと苞をはずして
中の種を抜いて空にして
丸い穴を唇に当てて
歯で軽く噛んで音を出して遊ぶ

 昔はね 遊ぶものがなくて
 こんなものしかなかったからね
 でもね 兄弟の中では
 種を抜くのは私が一番上手だったのよ

毎年お盆が来ると
集った親戚の子供たちにせがまれて
酸漿を揉んでいた
失敗することなく
いつも子供たちは
もう一個 もう一個と
が揉んだ酸漿を待った

そんなことを思い出し
自分に一つに一つ
朱色の苞を手のひらに載せる

 久しぶりに作ってみようか

昔話をしながら
二人並んで酸漿を揉む
いろいろ話していて笑ったとたん
の手の酸漿が弾けた

 もう昔みたいにはできないわねぇ

笑い話のあと少し淋しくが笑って
滴った夕日色の果汁を布巾で拭く

少し苦酸っぱい
懐かしいにおいがして
これもまたいつか
めぐる季節の中
懐かしい思い出になる

三十六度の
日差しさす居間
母と子に戻る
真夏日の午後

201208


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テーマ : 詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など
ジャンル : 学問・文化・芸術

夏の夜

夏の夜.

夕方から
風に乗って
屋台の食べ物のにおいと
パレードの音楽が聞こえる

目をきらきらと輝かせた
子供にぐいぐいと引っ張られ
地域の夏祭りに出かける

スーパーと商店街の並びを
団地が挟んだバス通り
路上駐車の車と主婦が
行き来する薄暗い通りが
この日だけは遊園地のように
さまざまな光で飾られる

ルビーのようなりんご飴
LEDが点滅するヘアバンド
七色のかき氷
屋台独特の食べ物やおもちゃが
電灯の下
きらきらと光る

まるで
子供の瞳のきらきらに呼応して
波長を合わせ
魔法をかけるように

今思えば
自分も子供のころは
きらきらの魔法にかかり
心地であれこれ手にしたけれど

大人になって
魔法が解けたとき
あの素敵な物たちは
ものすごく高価な砂糖水や
スプーン一杯の粗目糖だったのだと
ふっと気づく

魔法は消えて
少し賢くはなった

けれど
現実ばかりでは
面白味はないか

私の腕を引っ張りながら
露店に並ぶ物と小さな財布の中身を
せわしく交互に覗き込む子供
無邪気な姿に
自分の子供の頃の姿を重ねる

まだ
が必要なお年頃か

小さなため息を一つついて
今日一日だけ
自分も魔法にかかった振りをして

 いいよ 買っといで

子供の笑顔が
魔法の光の中ではじけた
夏の夜


20120708


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テーマ : ある日の風景や景色
ジャンル : 写真

夏の昼

夏の昼・アイスカフェオレ


カーテンを閉めても
布目を通り抜けようと
強固に押し続けるような
の日差し

グラスの中の氷は
あっという間に溶けて
消えてゆく別れの言葉を
聞いてやる間もなかった
ワークデスクの上の
透明とベージュ
ツートーンカラーの
アイスカフェオレ

体温と同じくらいの
重みと厚みのある空気の中
酸素が足りない
縁日の金魚のように

息苦しさに
かふかふと水面に口を開くように
蜂蜜のように粘度の高い
重い空気を吸う

耐え切れずに
エアコンのスイッチを入れ
涼しくなってきたところで
立ち上がれば
頭の辺りは
まだ空気は熱いままだ

毎年この時期になると
いつかこの場所から離れて
このから逃れたいと思うけれど
動かぬうちに時が経てば
またこの場所で
去年と同じを過ごす

もうこの場所に産まれて
かなりの時間が経つというのに
未だに慣れることが出来ない

私が生きている間
延々と繰り返す
の昼


201207

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夏の朝

夏の朝

ライトブルーの
ブラシで掃いたような雲を乗せて
ラリマーのような色の
夏のが来る

明るいけれど
季節柄 幾分じりじりと差す
太陽の光を
少し疎ましく思いながら
一日が始まる

青々とした夏草の
葉の上に鎮座する
短い間だけの
露のカボッションが
風に揺れて光る

日中の暑さの予感を
かき消すほどに
清かな風

暑いのは苦手なんだけどね

そう思いながらも
その光景を見るのが好きで

嫌いだけど
楽しみな夏の


20120708

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空の誕生日

空の誕生日

金色の
光が差すキッチン

コーヒーの香りして
鳥が啼く朝

君が生まれた日のはじまりは
こんな日だったのかな

毎日生まれ変わる
のように

君の朝が
日々新しく
希望にあふれていますように

なにげない日々の中
目に見えない
幸せがありますように

いつも
君を想う場所から
君の幸せと
光あふれる未来に
祈りを込めて

心から
君に

お誕生日
おめでとう

2007.08.13


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盂蘭盆会

盂蘭盆会_

丘の上
街を一望に見下ろす
空が近い墓地

焼けるような
真夏の風が
少し 吹き止まって

私は 歩みをとめて
空を見上げる

やがて動き出した風が
汗ばんだ肌を撫でて通り過ぎ
わずかに火照りを冷ましながら
季節の移ろいを告げる

桔梗 刈萱 女郎花
華やかではないけれど
季節と言う一冊の本の
章がかわるページの栞

静かな花々と
少し苦い酸漿の香り
まだ若い林檎や梨
桃や葡萄の香り

うすい薫香で編んだ
レースが包み
心だけになった
愛するものたちに手渡す

久しぶりに会う
縁故の人たち
心だけになった大切な過去の人と
肉体を持ってうまれてきた
新しい命
同じ空間で時を過ごす
年に一度の懐かしい時間

思い出話を薄く縁取る涙は
悲しみではなく
思い出に寄り添う
いとおしさや切なさ

過ぎる季節が
すれ違うときに見せる
愁いを帯びた横顔に
少し 切なさを増して

遠く 読経が聞こえる夕暮れ
赤とんぼ
すぃ と
新しい季節の
涼しい一陣の風に乗った


2009.11

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誰が告げる

誰が告げる

誰が告げる あの声を

誰に告げる あの声を

見上げた空に 向けたほほを
撫でてゆく 一陣の風

小さな旋風を 作って
同じ形の 私の髪を
揺らして遊び 通り過ぎる

桔梗 苅萱 女郎花
どこからか
香をたく香り

彼の岸から
戻る者 帰る者 そして逝く者

想いを胸に
静かに過ぎる 盂蘭盆会
もう一陣風が吹いて
秋の第一声を 耳元に
それはそれは静かに伝える

揺れる 鬼灯の色の
朱(あけ)の色の空に
鬼灯坊主の朱色の太陽

また来年の再会を胸に
送り火に送られる
たくさんの 心たち

涼やかな風が 運ぶ魂
安らかなれと 願い火をたく
今 送る私もいつか
香の煙に 送られる者

現世(うつしみ)の生業
消えゆくは空蝉(うつせみ)

暮れ行く 空を見上げ
また来年
この世界にいるならば
また迎え そして見送ろう

風が 秋の
声を伝える日に

2006.


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こころにひまわり - 今日誕生日の妹に -

こころにひまわり

おはよう

あなたが今日
はじめて
朝の光を見てから
もうどのくらい

私と同じ家に生まれて
同じ時間の流れで
違う人生の中で
何を見てきたのか

逆境の時でも
屈託なく笑う強さ
あなたが好きな
明るく強いこの花の様に
愛されて
歩いてきた人

愛する人と巡りあって
愛する人を増やして

あなただったら
おばあちゃんになっても
灰色の心になることなく
山吹色の心のままに
愛されて過ごすことでしょう

今日はあなたが生まれた日
あなたが好きな
この花に
いつまでも
あなたの幸せと笑顔が
包まれていますようにと
願いを込めて

この詩を
あなたに

2007.08.10


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今日の終わりに

今日の終わりに_

慌しく
暑い一日が終わる

子供の声も
キッチンの音も
洗濯機の音も

今日はもうおしまい

壁の向こうに
寝息をかなでて
小さな楽器が
ひとつ

何もかも忘れて
ただ
身を粉にして働いて
やっと訪れる
自分だけの静かな時間

つかれた心を
抱きしめながら
いちばん好きなマンデリン
大きなカップに注いで

ため息はつかずに
コーヒーと一緒に
飲み込もう
ため息につかまって
幸せが逃げていかないように

椅子にすわって
目を閉じて
顔を天に向けて

ほんの少しでも
笑っていよう

あしたも
生きるために

明るい色の花が
日々 空を見あげて笑うように

私も 笑って
明日を迎えよう

今日はもう
おしまい

もうすこししたら
こんにちは
あした

2007.06.12


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新しい 空 <今日生まれた君に>20130626

新しい 空

毎日 目覚めれば
新しい が生まれる

それは 晴れの日だったり
とても 風が強い日だったり
雪が 舞い降りる日だってある

それでもが来るたびに
毎日毎日
新しい が生まれる

誰に 言われたわけでもなく
何に 媚びることもなく
毎日 新しいが生まれる

その を見上げながら
私も 毎日生まれかわろう
にかかる 虹を飛び越えて
力強い 夏雲の合間を超えよう

何にもかえられない
空の姿を
遠く 地上から見つめながら
空が生まれた日を
心から 嬉しく思いながら

顔を空に向けて
風に吹かれて
まいにち
私は空を想う

今日も
新しい 空が生まれる

生まれてきてくれて
ありがとう


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プロフィール

藍音ななを

Author:藍音ななを
詩作の長いブランクを経て2006/9から書き続けています。
空と雨を何よりも愛しています。

血液の82%はコーヒーでできています。
きっと できています。

写真撮影は注釈がないものについてはすべて
撮影者:藍音ななを
撮影機:au Win W41K(携帯by京セラ)
2008/2からau Win W61CA・softbank 940SH
を通して私の目が見た世界です。

著作権は放棄していません。
無断転載/無断引用/複製は固く禁じます。

●●このブログはリンクフリーです●●
綴った詩がお気に召しましたらお気軽にリンクをお持ち帰りください。その際お知らせくだされば相互リンクも貼らせていただきます。コメントもお気軽にどうぞ。

*アダルトとスパムサイト様はご遠慮させていただきます。


ネット詩誌 MYDEAR所属
福岡県詩人会所属

2013.6.9 藍音ななを
動画:夢路

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